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蛍石(ほたるいし)

蛍石(ほたるいし)は、鉱物の1種。英語名の読みのフローライト(Fluorite)という呼称でも呼ばれる。

主成分はフッ化カルシウム(CaF2)。等軸晶系。色は無色、または内部の不純物により黄、緑、青、紫、灰色、褐色などを帯びる。加熱すると発光する。ただし、加熱する際は、割れてはじける場合があるので注意が必要である。また、不純物として希土類元素を含むものは紫外線を照射すると蛍光を発することでも知られており、なかには太陽光の紫外線によっても蛍光するものがある。しかし、蛍光する蛍石の産出地・産出量はイギリス産の一部など限られたものになっている。

へき開が良い鉱物であり、正八面体に割れる。モース硬度は4であり、モース硬度の指標となっている。比重は3.18。濃硫酸に入れて加熱するとフッ化水素が発生する。

古くから製鉄などにおいて融剤として用いられてきた。現在では望遠鏡やカメラ用レンズのような高級光学レンズ材として用いられたり、フッ素の貯蔵に用いられることもある。

高純度の蛍石結晶は紫外線から可視光線、赤外線まで幅広い波長の光(130nm~8μm)を透過することから、光学材料としてレンズや窓板等、多様な用途に使用されている。また色分散が小さく、さらに一般的な光学ガラスと傾向が違う(異常部分分散)という特性を持つため、これを組み合わせてレンズを作ると色収差が非常に小さい、すなわち広い波長域にわたって焦点距離の差のない極めて安定した光学性能が得られる(蛍石レンズ)。しかし、単結晶を光学材料として使用するため大型化が難しい。この為、直径20cmの凸レンズで100万円以上の高値になることもある。 なお、鉱石として市販されている物に関しては比較的安価である。